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増資による資金調達。経営権は大丈夫?

2018年9月21日 By 出縄 良人

心配になる、増資後の社長の持株比率

先日訪問した製茶業を営むN社。「当社は資本金は1千万円。3千万円も増資をしたら、私の持株比率(シェア)は25%になって乗っ取られる。」と社長が頭を抱えていました。
実はこんなふうに思っている中小企業経営者が大半。
そのせいか株式発行による資金調達ができるなどとは、考えたこともない経営者が多いようです。
そんな心配を払拭するのが「時価発行増資」です。

株価が高ければシェアを維持できる!

N社の資本金は1千万円。発行済み株式数は200株、設立時の発行価額は1株5万円です。N社では3千万円の第三者割当増資をして、取引先のP社が増資に応じる予定です。発行価額を創業時と同じ5万円とすると、新たに発行する株式数は600株で、増資後の発行済株式総数は800株。200株しか持たない創業者のシェアは確かに25%に低下して、P社に乗っ取られたような感じです。
しかし、発行価額を5万円ではなく、50万円にすることができたらどうでしょう?P社に対して発行する株式数は60株で済みます。増資後には合計260株となって、このうち200株を持つ社長のシェアは77%。P社のシェアは23%に過ぎません。50万円が株価として評価できれば、時価発行増資として会社法としても税務上も認められます。

株価10倍って妥当なの?

そこで疑問は果たして当初の10倍の50万円もの株価をつけることができるかというところです。
もしこれまでの利益の蓄積である剰余金を合わせて純資産が1億円あれば、1株あたり純資産は1億円÷200株=50万円で、誰もが50万円の株価に異論はないでしょう。しかし、N社では、節税に努めてきた結果、これまでの利益の蓄積がほとんどなく、純資産も資本金とほぼ同じ1千万円です。このような場合はどうなのでしょう?

世界に広く普及しているDCF法で株価を評価する

株価5万円というのも一つの評価ですが、これはあくまで、現時点で会社を解散した場合の価値評価で、「解散価値」といいます。株式会社組織は、期限の定められた組合組織とは異なり、事業が永続的に継続していくことを前提としています。とすると、本来、会社の価値は、解散することを前提とした価値ではなく、今後、どれだけ稼ぐことができる会社かという「継続価値」により評価をすることが合理的と言えます。
例えば、年間で1千万円の利益を稼ぐ会社は10年間で1億円の利益を得ることができる。とすれば10年間分を評価するだけで、1億円÷200株=50万円の株価に評価できることになります。
このような計算をより緻密に行う方法にDCF(ディスカウントキャッシュフロー)と呼ばれる方法があり、世界的に広く普及しています。

株価算定に不可欠な事業計画

このDCFによる株価算定に不可欠なのが事業計画。
具体性をもったアクションプランに基づく数値計画が、納得のいくものであれば、客観的な時価として企業価値を評価することができるのです。
N社では、早速、事業計画を作成することとしました。3千万円の増資に5千万円の銀行融資を加えて、需要が急増している付加価値の高いフレーバーティーの生産設備の増強を行います。これにより見込まれる売上増は年間2億円。15百万円の増益となり、利益計画としては、50万円の株価に十分な水準となりそうです。
ほっと胸をなでおろしながら、紅潮する面持ちで事業の新たな展開に決意を新たにしたN社長。今後が楽しみです。

DAN ベンチャーキャピタル 株式会社
代表取締役 出縄 良人(公認会計士)

(プロフィール)

 

 

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Filed Under: GoAngel Tagged With: DCF法, 時価発行増資

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